教えてリモートワーク 櫻井さんの場合

新型コロナウィルスの感染拡大により家で過ごすことが増えていると思います。フィヨルドブートキャンプでは、 「ちくしょう、勉強だ。」 キャンペーンの一環として、プログラマーのリモートワークはどうなっているのか、フィヨルドブートキャンプにゆかりのあるメンター、卒業生、プロのエンジニアの方々にリモートワークの状況や環境、コツなどをインタビューしていきたいと思います。

第4回目はフィヨルドブートキャンプのマスコットキャラクターのピヨルドの生みの親である株式会社万葉櫻井達生さんにインタビューを行いました。

お名前・お仕事・フィヨルドブートキャンプとの関係を教えてください。

櫻井達生(@tatsuosakurai)です。株式会社万葉で、エンジニアリングパートナー(RubyやRailsのプロフェッショナルとして、受託開発をはじめ、アジャイルな開発チームの育成や、コードレビューなどの開発支援、AI・自然言語処理系開発支援)をしています

フィヨルドブートキャンプのマスコットキャラクター、ピヨルドをデザイン?していました

2018年10月に 現場で使える Ruby on Rails 5速習実践ガイド を書きました(共著)

ご自宅での作業環境を教えてください。

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会社でのリモートワークについて教えて下さい。

コロナの影響で会社の勤務形態はどのようになっていますか?

ざっくりですが、3月からプロジェクト状況に合わせてリモートワークメインに切り替えていき、4月からは全プロジェクトでリモートワークです

コロナ以前の通常時の会社のリモートワークに対する仕組みはどのようになっていますか?

コロナ以前は、プロジェクト状況に合わせて週1-4日程度リモートワークの人が大部分で、僕はオフィスや現場に行くのが好きなので、リモートワークは週1-2日程度でした

良い点と難しい点

良い点は、移動がラクなところと、大人数での画面共有がしやすいところ。妻と犬といる時間が増えたことです。一番うれしいのは、お腹が弱いので、移動中トイレに駆け込む機会が激減したことです

難しい点は、情報量がオフラインよりもまだ少ないため、コミュニケーション負荷が高くなってしまうことと、行動の切替え機会が減ったことです。一番悲しいのは外食ができないことです

作業環境でこだわっているところを教えてください。

PCデスクは、妻のこだわりで、部屋のサイズに合わせて、天板と脚をネットで発注し、塗料を塗って仕上げています。

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椅子替わりにバランスボールを使っています。姿勢もよくなりますし、安価で場所もとらず丈夫なところが好きです。2000円くらいで購入して、10年以上使っていますが、メンテナンスもラクですし丸洗いもできて便利です

マウスは Propoint という軽くて小さいマウスを使っています。 参考エントリ (エントリは初代モデルのSwiftpointGTですが、後継機のPropointもほぼほぼ同じです)

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メモ帳として、Butterfly Board2 A4という、A4サイズのホワイトボードを使っています。ボード+ボードマーカーの書き味が好きで、メモしたり設計したり、説明・相談などにも便利です。写真はざっくり予定とTODOリストが描いてあります。マグネットで4枚連結されているので、必要に応じて並べたり広げたり順番を変えたりしながら使っています。ちなみに、今までのメモ帳の変遷は、ほぼ日手帳 -> A4用紙+バインダー -> 方眼レポート用紙+バインダー -> Butterfly Board -> Butterfly Board2 A4 といった感じです

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リモートワークでこれがあると便利!な物を教えてください。

MTG時にマイク+イヤフォンやヘッドセットがあると便利!です。なくてもMTGできますが、話す相手への伝わりやすさは格段に変わりますね。スマートフォンに付属のイヤフォンマイクでもあるとなしでは全然違います

AirPods Proは一番手軽でよいのですが、急いでいるときに限って接続が不安定だったりします。なので有線のヘッドセットと、マイク+イヤフォン(遮音性の高いもの)も使用する部屋など状況に合わせて使い分けています。ヘッドセットは耳との接地面が大きく暑いのが難点。マイクとイヤフォンは接続機器が2つなので、その点はヘッドセットが便利です。接続コストや視覚的?空間的?コストが一番低いのはAirPods Proなのですが、同僚に確認してもらったところ、聞こえやすさは他の2つの方がよいようです

iPad + Sidecar + Apple Pencilもあると便利!です。Jamboard などのホワイトボードアプリ利用時に、MacbookからSidecarでiPadに画面共有し、文字や図をApple Pencilで書きます。マウスよりも書きやすくて便利です(Sidecarを使わず、iPadからJamboardアプリを開いても使えます)

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運動器具もあると便利ですが、自重トレーニングアプリは道具が増えなくていいですね。最近の運動変遷は、自重トレーニングアプリ + 素振り(素振り用の重い木刀) -> リングフィットアドベンチャー + フィットボクシング -> 草むしり + 素振りといった具合です。

珈琲専門猫廼舎の「おまかせコーヒー豆の定期便」が便利!です。コーヒーにあまり詳しくないので、おまかせでいろんな豆を送ってもらえるので、変化もたのしめますし、美味しいので気分転換によいですね

ストレス解消方法はなんですか?

最近のはざっとあげてみるとこんな感じです

  • なるべく規則的に生活する
  • 汗をかく
  • 水を飲む、ガムを噛む
  • 芝生・野菜を育てる
  • 部屋キャンプ
  • カレーを選ぶ
  • オンライン雑談+料理
  • 漫画を読む、映画をみる

なるべく規則的に生活する

選択肢のない自宅リモートワークと外出を控えている今の状況は、それまでとの違いが大きく、ストレスフルです。なるべくストレスが溜まらないよう気をつけ、以前よりも規則的に生活することを意識しています。起床 -> 日光浴 -> シャワー -> (出かけないけど)出かけられる格好になり -> 食器洗い -> ゴミ捨て -> 草むしり -> 掃除など、家をキレイにしています(とはいうものの、ずぼらなので、できる限りですが…)。ちなみに規則的と書きましたが、目覚ましをかけて起床時間を決めるなどあまりキッチリとはしていません。不規則的な行動によるストレスを減らし、規則的な行動のストレスを感じ過ぎない程度にしています

汗をかく

銭湯やサウナが好きなのですが、最近は行けないので、家で長風呂をして汗をかくようにしています。本を読んだりYoutube見ているとあっという間なので便利ですね。それと、運動時にサウナスーツを着ると、汗がたくさん出るので便利です。とくにフィットボクシングをするときに着ると雰囲気がでていいです

水を飲む、ガムを噛む

こまめに水を飲むようにしています。1−2時間に小さいコップ一杯分くらいですかね。僕が住んでいる三鷹の水道水は結構美味しいので、水道水をそのまま飲んでいます。起床時の一杯や、入浴後の一杯もいいですね

ガムも噛みます。ボトルで買って一日5−6個は噛んでる気がします

芝生・野菜を育てる

庭で芝生と野菜を育ててます。植物の成長をみていると僕も成長しないとな〜と思いますし、雑草を抜いているとクサクサした気持ちも取れますし、運動にもなります。芝生も野菜もプログラミングと似ていて、情報を集めて、試してみて、うまくいくかどうか確認しながら改善していきます。ちょっとずつ上手くなるのがたのしいです

部屋キャンプをする

部屋や庭でテントを張って、非常時の日常に変化をつけるようにしています。テントを張り、iPadで焚き火アプリを起動し、スピーカーで森の音を流して、テントの入り口を閉めると、キャンプ場にいる気分になれることがわかりました。音と光がポイントですね。部屋キャンプをするようになってから、作業中に聞く音楽も森の音や波の音などの自然音?が増えました

お気に入りの焚き火アプリは FirePlace/暖炉HDリラックス です

カレーを選ぶ

元々外食が大好きなのですが、今は外食を控えています。そして自炊するのにも疲れてきました。テイクアウトも昼時は込み気味だったり、売り切れていたりしますし、ゴミが増えてしまうのも悩ましい。家で気軽に食べられて、飽きにくく、ゴミが少ないものを探し、手始めにいろいろなレトルトカレーを30種類くらい買ってみました。お腹が減ったときに、いろんなカレーから選んで食べることができ、外食の感覚に近い気がして、今のところ満足度は高いです

オンライン雑談+料理をする

料理だけをするのが苦手で、映画やアニメやドラマを見ながら料理をするのですが、あるとき友達とオンラインで雑談をしながら料理を作ったのですが、料理も雑談もできてとてもよかったです

そういえば、オンライン読書会をかれこれ10年くらい続けていますが、人と話す機会があるのはいいですね。これからも続けていこうと思います

漫画を読む、映画をみる

漫画読んだり映画見るのが好きです。本屋や映画館に行けないので、友達からおすすめマンガや映画を教わって、オンラインで見ています。興味のあるものから、まったくなかったものまで、いろいろ見てみると面白いですね

これからプログラマーを目指す方、現在プログラマーを目指して勉強中の方へアドバイスをお願いします。

アドバイス…そうですね、プログラマーになった当時の自分に向けて考えると、人のすごいところを真似ることと、落ち込みすぎないことですかね

自分がどういう人と仕事をしたいか、想像上の理想プログラマーや、現実のプログラマーのよいと感じたところを真似したりして、演じてみるとよいと思います。アヒルのように振る舞えたらアヒルという話がありますが、理想のプログラマーのように振る舞えたら…それはもう理想のプログラマーですよね:)

参考: ロールプレイングゲーム - @m_seki の

などと気軽に書きましたが、いきなり振る舞うのは難しく、理想と現実のギャップに落ち込むことも多いです。必要な知識が多く、できるようになるのか、どこまでやればいいのかといった、そこはかとない不安や、すごい人と自分との違いにショックを受けたり、ケアレスミスや勘違いをしたり…などなど、落ち込める機会はたくさんあります。

あるとき、自分はなんてダメなんだ…と落ち込みながら、なんでダメなのかな〜と図を描いてみました。すると「落ち込む」 -> 「パフォーマンス落ちる」 -> 「回復する」 -> 「パフォーマンス戻る」を繰り返していることに気がつきました。結局、回復するし、落ち込んでパフォーマンスが落ちてる間がもったいなく見えました。そこで思い切って、落ち込まないようにしようと決めました。…とはいっても落ち込むわけですけどね。。。落ち込んでるなーと思ったら、落ち込まないぞ〜そんな贅沢な余裕ないぞ〜と考えるようにしています。

これは一定の効果があり、かれこれ10年くらい続けています(念の為ですが、反省しないということではなく、落ち込み過ぎない・落ち込み続けないための工夫です)

すごいプログラマーを見てみると、できるようになるまでものすごい量をやってることがわかります。本を読んだり、設計したり、コードを書いたりする時間が圧倒的に多い。たぶん、知識を得ることや、できることが増えるのがたのしいんだと思うんですよ。そうしたたのしさや遊び心は忘れないように気をつけています

以上です、少々長くなってしまいました。現実は複雑ですが、プログラマーのお仕事は現実との戦いです。現実に合わせて日々、工夫を積み重ねていきましょ〜

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